出っ歯の前歯だけを治す方法|部分矯正の適応・適応外のケースも紹介

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「前歯が出っ歯なのが気になる」

「前歯だけでも引っ込めば、もっと自信を持てるのに」

「矯正をしてきれいにしたいけれど、全体矯正だと100万円近くかかると聞いて諦めた」と、悩みを抱えている方も多いのではないでしょうか?

奥歯の噛み合わせに問題がない場合、気になる出っ歯の前歯だけを治す部分矯正が可能です。部分矯正は、全体矯正の半額以下の費用と、数ヶ月という短期間で治療が完了できます。

本記事では、出っ歯の前歯だけ治すための治療法や部分矯正で適応できるケースと適応外のケースを解説します。

前歯が出っ歯になる原因や、出っ歯の前歯だけを治療するのにかかる費用相場・治療期間もご紹介しているため、ぜひ最後までご覧ください。

出っ歯の前歯だけを治せる?

出っ歯の状態が軽度で奥歯の噛み合わせに問題がない場合、前歯だけを治す部分矯正で対応可能です。

部分矯正では、気になる箇所だけを動かすため、6カ月から1年程度で治療が完了できます。また、装置をつける範囲が限定されると、費用を抑えられるのも部分矯正の魅力です。

しかし、骨格にズレがある場合は全体矯正が必要になるため、まずは歯科医師による正確な診断を受けるようにしましょう。

前歯が出っ歯のになる原因

前歯が出っ歯になる原因は、以下の6つです。

  • 遺伝的な要因である
  • 舌で前歯を裏側から押す癖がある
  • 口呼吸で口周りの筋肉の緩んでいる
  • 幼少期に指しゃぶりや爪を噛む癖があった
  • 下唇を噛む・吸う癖がある
  • 柔らかいものばかり食べる

1つずつ解説します。

遺伝的な要因である

生まれつきの骨格や歯の大きさは親から子へ遺伝するため、両親や祖父母に出っ歯の人がいる場合、子どもも出っ歯になる可能性が高いです。

顎骨が小さい、歯そのものが大きいといった特徴が受け継がれると、歯がきれいに並ぶためのスペースが不足するため、前歯が前に飛び出す形で生えてきます。骨格的な問題は自力での改善が困難で、根本的な解決には矯正治療が必要です。

舌で前歯を裏側から押す癖がある

無意識のうちに舌で上の前歯を裏側から押す癖があると、歯が少しずつ前に傾きます。

本来、舌の正しい位置は、上顎の天井部分に収まっている状態です。しかし、筋力が弱かったり癖があったりすると、常に前歯の裏に触れるため、たとえ弱い力であっても、毎日長時間にわたって負荷がかかり続けると、歯は前に突出してきます。

舌癖を治さない限り、矯正で一度きれいにしても後戻りする原因となるため注意しましょう。

口呼吸で口周りの筋肉の緩んでいる

口呼吸の習慣があると、常に口が開いた状態になり、唇が前歯を外側から抑え込む力が弱まり、出っ歯を誘発する場合があります。

通常、歯並びは内側からの舌の力と、外側からの唇の力のバランスによって保たれています。しかし、口呼吸で唇の筋肉(口輪筋)が緩むと、内側から押す舌の力のほうが強くなり、前歯が外側へ押し出されてしまうのです。

口腔内の乾燥は虫歯のリスクも高まるため、意識して鼻呼吸へ改善するのが大切です。

幼少期に指しゃぶりや爪を噛む癖があった

小さいころの指しゃぶりや爪を噛む癖が長く続いていた場合、それが原因で上の前歯が前方に押し出され、出っ歯になるケースがあります。指を強く吸う動作は、上の顎骨を狭く変形させると同時に、下の前歯を内側へ倒す作用も働きます。

3歳くらいまでであれば自然に治る場合も多いですが、永久歯が生え始める時期まで続いていると影響は深刻です。大人になっても骨格にその名残があり、出っ歯になりやすくなります。

下唇を噛む・吸う癖がある

下唇を上の前歯で噛んだり、吸ったりする癖も、上の前歯を外側へと押し出す強い力を加えます。この動作をおこなうとき、下の前歯は内側に倒れ込み、反対に上の前歯は前方へと傾く力が働くため、上下の歯の隙間が広がり、出っ歯の状態がより強調されてしまうのです。

緊張しているときや集中しているときに無意識でやってしまう人が多いため、鏡を見て自分の普段の表情や動作をチェックしてみるのがおすすめです。

柔らかいものばかり食べる

柔らかい食べ物ばかりを好んで食べていると、噛む回数が減って顎骨が十分に発達せず、歯がきれいに並ぶための土台が小さくなります。ハンバーグや麺類などの柔らかい食事は、噛む力を必要としないため、顎周りの筋肉や骨への刺激が不足しやすいです。

土台となる顎が小さいまま永久歯が生えてくると、すべての歯が収まりきらず、結果として前歯が前に押し出されます。

成長期における食生活は、歯並びにも大きな影響を与えている点を理解しておきましょう。

出っ歯の前歯だけを治す方法

出っ歯の前歯だけを治す方法は、以下の5つです。

  • ワイヤー矯正で部分矯正
  • マウスピース矯正で部分矯正
  • セラミック矯正
  • ダイレクトボンディング
  • エナメルシェイピング

1つずつご紹介します。

ワイヤー矯正で部分矯正

ワイヤー矯正の部分矯正は、前歯の表面にブラケットという器具を装着し、ワイヤーの張力を使って効率的に歯を移動させる治療法です。さまざまなタイプの出っ歯に対応でき、比較的スピーディーに動かせるのがワイヤー矯正の強みといえます。

装置の見た目が気になる場合は、歯の裏側に着ける裏側矯正や、白いワイヤーを選ぶのも可能です。

ただし、奥歯を動かさないため、スペースが足りない重度の出っ歯を大きく下げるのは困難な場合があります。

マウスピース矯正で部分矯正

マウスピース矯正の部分矯正は、透明で薄いマウスピースを段階的に交換しながら、少しずつ前歯を理想の位置へ動かしていく方法です。

マウスピース矯正のメリットは装置が目立ちにくく、食事や歯磨きの際に自分で取り外しができる点です。矯正中の見た目を気にする方に適していますが、1日20時間以上の装着時間を守らないと計画通りに歯を動かせません。

マウスピース矯正は、軽度のズレや過去に矯正したあとの後戻りの治療にもよく利用されている人気の治療法です。

セラミック矯正

セラミック矯正は、出っ歯の前歯を削って土台にし、その上からセラミックの被せ物(クラウン)を装着して歯並びを整える審美治療です。歯を動かす矯正治療とは異なり、治療期間が1カ月から2カ月程度と短く、歯の色や形も自分好みにデザインできます。

しかし、健康な歯を削る必要があり、角度を変えるために神経を抜く処置をおこなうケースも少なくありません。歯の寿命を縮めるリスクがあるため、セラミック矯正を検討する際は慎重な判断が求められます。

ダイレクトボンディング

ダイレクトボンディングは、歯の表面にハイブリッドセラミックとレジン(プラスチック)を混ぜた素材を直接盛り付け、形を修正する方法です。たとえば、前歯が少しねじれて出っ張って見える場合に、へこんでいる部分に素材を足して平らに見せるといった使い方ができます。

ダイレクトボンディングは、歯をほとんど削らず即日で終わる手軽さが魅力ですが、強度はそれほど高くないため、硬いものを噛むと欠けたり、長期間の使用で変色したりするリスクがある点を理解しておきましょう。

エナメルシェイピング

エナメルシェイピングは、歯の表面のエナメル質をヤスリのような器具で0.5ミリ以下の範囲で削り、歯の形や大きさを微調整する処置です。エナメルシェイピングだけで出っ歯を完全に治すのは困難ですが、歯の幅を少し小さくして隙間を作り、矯正で歯を並べるためのスペース確保によく併用されます。

エナメルシェイピングによって痛みを感じない範囲で少しだけ削り、前歯の主張を和らげたり、角を丸くして女性らしい優しい印象に変えたりする効果が期待できます。

関連記事:叢生と出っ歯の治療法とは?各治療法の特徴や費用もご紹介

出っ歯の前歯を部分矯正で治療できるケース

出っ歯の前歯を部分矯正で治療できるケースは、以下の6つです。

  • 奥歯の噛み合わせが正常で問題がない
  • 前歯の出っ張りや叢生の程度が軽度である
  • 過去におこなった矯正治療後の後戻りである
  • 歯と歯の間を少し削るだけで移動スペースが確保できる
  • 骨格的なズレがなく歯の傾きだけが原因である
  • すきっ歯を伴う出っ歯で歯を動かす隙間がある

1つずつ見ていきましょう。

奥歯の噛み合わせが正常で問題がない

奥歯の噛み合わせが正常で問題がないのが、部分矯正をおこなうための条件です。部分矯正は前歯の並びだけを整える治療法なため、土台となる奥歯の位置関係までは変えられません。

奥歯がしっかりと噛み合っていない状態で前歯だけを動かすと、全体のバランスが崩れてしまう恐れがあります。上の歯と下の歯が正しい位置で接しているのが確認できてはじめて、前歯の部分矯正が可能です。

前歯の出っ張りや叢生の程度が軽度である

前歯の出っ張りや叢生の程度が軽度である場合、部分矯正できれいに治せるケースがあります。歯が少し重なっていたり、わずかに前に出ていたりする程度なら、限られたスペースを利用して整列させることができます。

一方で、歯が大きくねじれていたり、重なりが激しかったりする場合は、歯を並べるための広い場所が必要です。そのようなケースでは、全体矯正で歯を大きく動かす必要があります。

過去におこなった矯正治療後の後戻りである

過去におこなった矯正治療後の後戻りである場合、部分矯正でスムーズに修正できるケースがほとんどです。以前に全体矯正を受けている場合、奥歯の噛み合わせはすでに整っているケースが多いためです。

リテーナーという保定装置をサボってしまって前歯が少しズレた程度なら、短期間の治療で元のきれいな状態に戻せます。再び高額な費用をかけずに、気になる部分だけを治したい人にとって部分矯正はおすすめな選択肢です。

歯と歯の間を少し削るだけで移動スペースが確保できる

歯と歯の間を少し削るだけで移動スペースが確保できる場合、健康な歯を抜かずに部分矯正で対応が可能です。出っ歯を引っ込めるには歯が動くための隙間が必要ですが、IPRと呼ばれる処置で数ミリの空間を作れば十分な場合があります。歯の表面にあるエナメル質を安全な範囲でわずかに削るだけなため、痛みや虫歯のリスクもほとんどありません。

IPRを併用する部分矯正は、抜歯に抵抗がある人でも、安心して治療を受けられる方法の1つです。

骨格的なズレがなく歯の傾きだけが原因である

骨格的なズレがなく歯の傾きだけが原因である出っ歯は、部分矯正のみで改善が見込めます。

顎骨自体が前に出ている場合は、外科手術や大掛かりな全体矯正が必要です。しかし、歯が単に前方へ傾いている場合は、ワイヤーやマウスピースの力で角度を内向きにするだけで見た目が変わります。

歯科医師に自分の出っ歯が骨格由来か、それとも歯の傾き由来かを見極めてもらいましょう。

すきっ歯を伴う出っ歯で歯を動かす隙間がある

すきっ歯を伴う出っ歯で歯を動かす隙間があるケースは、部分矯正で治療できる場合があります。すでに歯と歯の間にスペースが存在するため、歯を抜いたり削ったりして新たに隙間を作る必要はありません。空いている空間を利用して前歯を内側に閉じると、出っ歯とすきっ歯を同時に解消できます。

歯の移動も比較的スムーズに進むため、すきっ歯を伴う出っ歯はほかのケースよりも治療期間が短くなる傾向にあります。

出っ歯の前歯だけを部分矯正で治療できないケース

出っ歯の前歯だけを部分矯正で治療できないケースは、以下の6つです。

  • 奥歯の噛み合わせが悪く全体的な調整が必要になる
  • 歯を並べるスペースが著しく不足しており抜歯がともなう
  • 出っ歯や叢生の程度が重度である
  • 歯ではなく顎の骨格に原因がある
  • 重度の歯周病で歯を支える骨が弱っている
  • 上下の前歯の中心が大きくズレている

1つずつ確認していきましょう。

奥歯の噛み合わせが悪く全体的な調整が必要になる

上下の奥歯が正しく噛み合っていない場合、前歯だけの部分矯正では治療できません。部分矯正は奥歯の位置を動かさずに前歯だけを操作するため、土台となる噛み合わせにズレがあると、治療後にバランスが崩れます。無理に進めると、食事がしにくくなったり、顎関節症を引き起こしたりするリスクも。

健康な歯を守るためにも、見た目の改善だけでなく、機能面も考慮した全体矯正を選びましょう。

歯を並べるスペースが著しく不足しており抜歯がともなう

歯がきれいに並ぶためのスペースが極端に足りず、抜歯が必要なケースは部分矯正の適応外です。出っ歯を引っ込めるには歯をうしろに下げるための隙間が必要ですが、部分矯正で作れる隙間には限界があります。

健康な歯を抜いて大きなスペースを確保しなければならない場合、その隙間を埋めるために奥歯も含めた全体的な移動が求められます。わずかなスペース不足なら歯を削る処置で対応できますが、大幅なスペースの不足には全体矯正が必要です。

出っ歯や叢生の程度が重度である

前歯の飛び出しかたやガタガタの程度が著しく強い場合、部分矯正だけではきれいに治せません。部分矯正はあくまで軽度から中等度の乱れを整える治療法であり、大きく歯を動かす力や移動距離に限度があります。

重度の出っ歯を無理に部分矯正で治そうとしても、歯の角度が不自然になったり、期待したほど引っ込まなかったりして満足度が下がるため、完璧な仕上がりを目指す場合は、時間をかけて全体矯正をおこなうのがおすすめです。

歯ではなく顎の骨格に原因がある

歯の生えかたではなく、上顎の骨そのものが前に出ている骨格性上顎前突は部分矯正では治せません。部分矯正は歯の傾きを変えられますが、骨の大きさや位置を変えることはできないからです。

骨格に原因がある場合、根本的に改善するには外科手術を併用した矯正や、特殊な装置を使った全体矯正が必要です。自分の出っ歯が歯並びによるものか、骨格によるものかを見極めるには、レントゲン撮影などの精密検査を受ける必要があります。

重度の歯周病で歯を支える骨が弱っている

歯周病が進行して歯を支える骨が溶けてしまっている状態では、矯正治療そのものをおこなえない場合があります。矯正治療は歯に力をかけて骨のなかで移動させる仕組みですが、土台となる骨が弱っていると、移動の負担に耐えられず歯が抜けてしまう危険性があるのです。無理に動かすと歯周病を急激に悪化させる原因にもなりかねません。

まずは歯科医院で歯ぐきの治療を優先しておこない、健康な状態を取り戻してから矯正が可能か相談するようにしましょう。

上下の前歯の中心が大きくズレている

上の前歯と下の前歯の中心線(正中)が大きく左右にズレている場合、部分矯正だけで修正するのは困難です。正中のズレを治すには、歯列全体を右や左に大きく移動させてバランスを調整する必要があります。

部分矯正は前歯数本を整える治療であり、全体をスライドさせるようなダイナミックな動きは苦手です。顔の中心と歯の中心が合っていないと見た目の違和感につながるため、完璧なシンメトリーを求める場合は全体矯正がおすすめです。

出っ歯の前歯だけを治療するのにかかる費用相場・治療期間

以下は、出っ歯の前歯だけを治療するのにかかる費用相場・治療期間をまとめた表です。

費用治療期間
表側矯正全体矯正:約60万円~130万円部分矯正:約30万円~60万円全体矯正:約1年~3年部分矯正:約2カ月~1年
裏側矯正全体矯正:約100万円~170万円部分矯正:約40万円~70万円全体矯正:約2年~3年部分矯正:約5カ月〜1年
ハーフリンガル矯正約80万円~130万円約1年~3年
マウスピース矯正全体矯正:約60万円~120万円部分矯正:約10万円~60万円全体矯正:約1年半~3年部分矯正:約3カ月~1年

費用は各歯科医院によって異なります。また、治療期間にも個人差があるため、詳細は各歯科医院のカウンセリング時にお尋ねください。

まとめ

奥歯の噛み合わせに問題がない場合、出っ歯は前歯だけの部分矯正で治療可能です。費用は30万円から60万円程度、治療期間は2カ月から1年未満と、全体矯正よりも負担を抑えてコンプレックスを解消できます。

前歯だけの出っ歯を放置すると、見た目の悩みだけでなく、将来的な虫歯リスクや口元のたるみにつながるため、軽度の出っ歯であっても治療するのがおすすめです。ただし、骨格に原因がある場合やスペース不足が著しい場合は部分矯正はできません。

当院では、「前歯の出っ歯だけを短期間で治したい」「できるだけ費用を抑えたい」というご希望に寄り添い、患者さんの負担を減らした部分矯正プランをご提案しています。患者さんの歯並びが部分矯正で治せるケースなのか、それとも別の方法が適しているのかを、精密な検査をもとに正直にお伝えするため、お気軽にご相談ください。

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野澤修一

コラム監修者

はぴねす歯科・矯正歯科 南千里駅前クリニック 総院長 野澤 修一
福岡歯科大学を卒業後、福岡県・大阪府・兵庫県の歯科医院にて14年間勤務。その後、2014年9月に「はぴねす歯科石橋駅前クリニック(大阪府池田市)」、2018年6月に「緑地公園駅前クリニック(大阪府府中市)」、2020年7月に「川西能勢口駅前クリニック(兵庫県川西市)」、2022年11月に「尼崎駅前クリニック(兵庫県尼崎市)」を開院。現在は医療法人はぴねすの理事長として4医院を運営。

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