叢生と出っ歯の治療法とは?各治療法の特徴や費用もご紹介
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「叢生と出っ歯を治すための治療法を知りたい」
「自分に適した矯正治療の方法・期間・費用感を把握したい」
叢生や出っ歯にお悩みの方のなかには、上記のお悩みをお持ちの方もいるのではないでしょうか。
叢生や出っ歯の治療法には、表側矯正、裏側矯正、ハーフリンガル矯正、マウスピース矯正、コンビネーション矯正があります。この記事では各治療法の特徴や費用、叢生や出っ歯の原因を解説しています。
自分に合った治療法を選ぶためのポイントもご紹介しているため、ぜひ最後までご覧ください。
目次
叢生とは?
叢生とは、顎のスペースが足りず、歯が重なってガタガタに並ぶ状態のことです。一般的には「乱ぐい歯」や「八重歯」と呼ばれることもあります。叢生の主な原因とは、顎が小さい、または歯が大きすぎるといった顎と歯のバランスの問題です。
出っ歯とは?
出っ歯とは、上の前歯が大きく前に出ている歯並びのことです。「上顎前突」とも呼ばれ、歯の向きの問題や上顎の骨の成長が原因の場合があります。
見た目の悩みにつながるだけでなく、口が閉じにくくなったり、前歯をぶつけやすくなったりする点に注意が必要です。口の乾きやケガを防ぐためにも、適切な治療を検討しましょう。
叢生や出っ歯になる共通の原因

叢生や出っ歯になる共通の原因は、以下の5つです。
- 骨格のバランスが崩れて出っ歯になる
- 歯の大きさと顎のサイズが不調和を起こして出っ歯になる
- 指しゃぶりや舌癖によって前歯が前に出る
- 口呼吸によって歯並びや顎の発育に悪影響を与える
- 乳歯の早期喪失や永久歯の異常な生え方で出っ歯になる
1つずつ解説します。
骨格のバランスが崩れて出っ歯になる
出っ歯は、上顎と下顎の骨格バランスが崩れると起こります。上顎の発達が強すぎたり、下顎の成長が弱かったりすると、前歯全体が前に出て、叢生や出っ歯になりやすいです。
このような骨格的な原因は遺伝の影響があり、自力での予防が困難です。大人の場合、治療で外科手術をともなう矯正をおこなう場合もあります。
歯の大きさと顎のサイズが不調和を起こして出っ歯になる
歯と顎のバランスが合わないと、出っ歯や叢生を引き起こします。顎が小さいのに歯が大きいと、歯が並ぶスペースが足りずに前方へ押し出されてしまいます。
柔らかい食生活の影響で、現代人の顎は小さくなる傾向があるため、歯がガタガタに並んだり、前に飛び出たりする原因になりやすいです。
指しゃぶりや舌癖によって前歯が前に出る
指しゃぶりや舌で前歯を押す癖は、出っ歯を引き起こす後天的な原因です。指が前歯にかかる力は弱くても、長期的に続くと歯が望まない方向に動くリスクがあります。舌で前歯の裏を押す舌突出癖も同じ原理です。
指しゃぶりや舌癖は早いうちに正しいトレーニングや専門的な指導を受け、改善するのが歯並びの悪化を防ぐポイントです。
口呼吸によって歯並びや顎の発育に悪影響を与える
口呼吸の習慣があると、顎や歯並びに悪影響を与えるため、出っ歯になりやすいです。口を開けて呼吸していると舌の位置が下がり、歯を内側から支える力が弱くなります。また、頬の筋肉に押されて上顎の幅が狭まり、歯が並びきらず出っ歯になります。
正しい呼吸の習慣を身につけ、出っ歯を予防しましょう。
乳歯の早期喪失や永久歯の異常な生え方で出っ歯になる
乳歯が早く抜けると、そのスペースに周囲の歯が倒れ込み、永久歯が正しく生えなくなる場合があります。場所がなくなった永久歯は前方やズレた位置に出てきて、その結果、叢生や出っ歯になります。
乳歯の健康管理は、将来のきれいな歯並びを守るための基本となるため、虫歯やケガで乳歯の早期喪失を防ぎましょう。
叢生になる特有の原因

叢生になる特有の原因は、以下の3つです。
- 歯の本数が多い(過剰歯)
- 歯の萌出が位置がずれている
- 親知らずの圧迫によって前歯が押される
1つずつ解説します。
歯の本数が多い(過剰歯)
歯の本数が多い「過剰歯」があると、歯が並ぶスペースが足りず、叢生や出っ歯の原因になります。とくに上の前歯のあいだや裏側に生えやすく、ほかの歯の成長を邪魔してしまい、正しい位置に生えたい歯が押し出され、前に飛び出す場合も。
過剰歯はレントゲンで確認できるケースが多く、抜歯によって改善が期待されます。
歯の萌出が位置がずれている
永久歯が本来とは違う場所に生えてくると、歯並びにズレが生じます。これを「異所萌出」といい、代表的な例が犬歯が外に出てしまう「八重歯」です。
ずれた歯が周囲の歯を押し出し、歯列全体が乱れてしまい、叢生が進んだり、前歯が前に押し出されたりして出っ歯の原因にもなります。
親知らずの圧迫によって前歯が押される
親知らずが横向きや斜めに生えると、前方の歯を圧迫して叢生や出っ歯を悪化させやすいです。顎の奥にスペースが足りないと、親知らずが手前の歯を押す力が働き、歯列全体が前方にずれます。
すべての人に影響が出るわけではありませんが、矯正の妨げや虫歯のリスクがある場合は抜歯が必要な場合も。
出っ歯になる原因

出っ歯になる原因は、以下の3つです。
- 上顎が前方に出ているか下顎が小さい
- 上下の顎の成長バランスが崩れている
- 口元の筋肉バランスが悪いため上の前歯が前に傾いている
それぞれご紹介します。
上顎が前方に出ているか下顎が小さい
上顎が出ていたり下顎が小さいと、出っ歯になります。これは上下の顎の位置関係にズレが生じ、上の歯全体が前に突き出したように見えるためです。
上顎だけが大きい、または下顎が小さい、もしくは両方の特徴を併せ持つ場合もあります。骨格的な要因は遺伝の影響があり、自分では防ぎにくいのが特徴です。
上下の顎の成長バランスが崩れている
上顎と下顎の成長のバランスが崩れると、出っ歯になるリスクがあります。上顎は早く成長し、下顎は遅れて成長するため、この順番や成長量が乱れると骨格的なズレが起きやすいです。
上顎や下顎が急激に成長する思春期は特に注意しましょう。
口元の筋肉バランスが悪いため上の前歯が前に傾いている
唇や舌など口元の筋肉バランスが崩れると、上の前歯が前に傾いて出っ歯になりやすいです。本来は唇が外側から、舌が内側から適度な力で歯を支えています。
ただし、口呼吸の習慣で唇の力が弱まると、舌の力に押されて前歯が少しずつ前に動きます。
口元の筋肉バランスが崩れるのは、歯の位置だけがずれる出っ歯の一因です。
叢生と出っ歯を放置するリスク
叢生と出っ歯を放置するリスクは、以下の7つです。
- 虫歯や歯周病になりやすい
- 顎関節や筋肉に負担がかかる
- 発音が不明瞭になることがある
- 見た目のコンプレックスにつながる
- 口が閉じにくいため口臭の原因になる
- 前歯をケガしやすくなる
- 歯の寿命を縮めてしまうリスクがある
1つずつご紹介します。
虫歯や歯周病になりやすい
叢生や出っ歯があると歯磨きが難しくなり、虫歯や歯周病のリスクが高まります。歯が重なっている部分は歯ブラシが届きにくいため、汚れが残りやすいです。
また、出っ歯で唇が閉じにくいと口腔内が乾燥し、唾液の自浄作用や再石灰化作用などの働きが弱まります。
結果、細菌が増殖しやすくなり、毎日の丁寧なケアだけでは虫歯や歯周病の予防が難しくなります。矯正治療で歯並びを改善し、虫歯や歯周病のリスクを軽減しましょう。
顎関節や筋肉に負担がかかる
噛み合わせが悪いまま放置すると、食べ物を噛むときに正しい位置で噛めず、無意識に顎をずらすようになってしまうため、顎の関節や周囲の筋肉に負担がかかります。
このような状態が続くと、顎関節に痛みが出たり、口を開けるとカクカク音がしたりする顎関節症になるリスクがあります。また、肩こりや頭痛の原因にもなる場合も。
発音が不明瞭になることがある
叢生や出っ歯だと、歯の隙間から空気が漏れたり、舌の動きが制限されたりして音がはっきり出せなくなる場合があります。とくに「サ行」や「タ行」などは発音しにくく、舌足らずな話し方に聞こえる場合もあります。
発音への悪影響は、会話に苦手意識を持ちやすくなり、日常の会話に自信が持てなくなる方もいるでしょう。
見た目のコンプレックスにつながる
叢生や出っ歯の見た目は、コンプレックスの原因となるリスクがあります。歯並びが気になって笑顔に自信が持てず、人前で口元を隠してしまう人も少なくありません。
とくに周囲の目を気にする思春期には、内向的になるきっかけにもなります。叢生や出っ歯による悩みは心のストレスにつながり、生活の質を下げる要因になりかねません。
口が閉じにくいため口臭の原因になる
出っ歯によって口が閉じにくい状態は、口呼吸になりやすく唾液が蒸発しやすいため、口臭の原因につながります。唾液には口腔内の細菌を洗い流す働きがあり、唾液の分泌量が減ってしまうと、細菌が繁殖しやすくなり、口臭を発生しやすいです。
また、叢生で歯が重なった部分は磨き残しが発生しやすく、溜まったプラークが口臭を発生させる原因にもなります。
前歯をケガしやすくなる
出っ歯の状態では、転倒や衝突時に衝撃が直接歯に伝わってしまうため、前歯を怪我するリスクがあります。通常、唇がクッションになりますが、前歯が唇よりも前に出ている状態では、意味がありません。
スポーツや日常のちょっとした動きでも、歯が欠けたり折れたりするリスクがあり、最悪の場合は抜け落ちるケースも。
歯の寿命を縮めてしまうリスクがある
叢生や出っ歯を放置すると、歯の寿命が縮むリスクがあります。前述にもあるように、叢生や出っ歯は、噛み合わせの乱れによって一部の歯に過剰な力がかかりやすいです。
長期にわたって一部の歯に過剰な力がかかり続けると、歯が擦り減ったり、支える骨が弱くなったりします。結果的に健康な歯でも早く抜けてしまうリスクが高まります。
叢生と出っ歯の治し方|矯正方法の種類・費用・治療期間

以下は、叢生と出っ歯における矯正治療の種類です。
- 表側矯正
- 裏側矯正
- ハーフリンガル矯正
- マウスピース矯正(インビザライン)
- コンビネーション矯正
各治療の特徴、費用、治療期間も踏まえて解説します。
表側矯正
表側矯正は、叢生と出っ歯の両方に対応できる治療法です。費用は約70万〜100万円が相場で、治療期間は1年半〜3年ほどかかります。歯を大きく動かせるため、抜歯をともなうケースでも対応可能です。
表側矯正は、装置が見えるのがデメリットですが、近年では、目立ちにくいタイプの矯正装置も選べます。
裏側矯正
裏側矯正は、装置を歯の裏側につけるため、見た目を気にせず矯正治療が可能です。費用は高めで約100万〜150万円が目安であり、治療期間は約2年〜3年かかります。
発音のしづらさや違和感に慣れるまで少し時間がかかる点に注意が必要です。
ハーフリンガル矯正
ハーフリンガル矯正は、上の歯を裏側、下の歯を表側で治療する方法で、見た目と費用のバランスをとりたい方に向いています。費用は約80万〜130万円、治療期間は約1年〜3年が目安です。
上の前歯の装置が見えにくいため、矯正中の審美性を損ねにくいのが特徴です。
マウスピース矯正(インビザライン)
マウスピース矯正は、装置が透明で取り外しもできるため、審美性と快適さに優れています。費用は約60万〜120万円で、治療期間は約1年〜3年が目安です。
ただし、マウスピース矯正は歯の移動量に制限があるため、重度な叢生や出っ歯の場合には向いていません。また、マウスピースを1日約20時間以上装着したり、マウスピースのお手入れをする必要があります。
コンビネーション矯正
コンビネーション矯正は、ワイヤーとマウスピースを組み合わせる治療法で、複雑な叢生や出っ歯にも対応できるのが特長です。費用はおよそ約80万〜120万円、治療期間は約1年半〜2年半が目安です。
前半は効率重視のワイヤー、後半は見た目を気にせず使えるマウスピースで仕上げるため、治療中のストレスも軽減できます。
叢生や出っ歯を治す矯正治療の選び方
叢生や出っ歯を治す矯正治療の選び方は、以下の4つです。
- 症状の重症度に応じて選ぶ
- 費用や通院頻度で選ぶ
- ライフスタイルに合わせて選ぶ
- 歯科医師の説明と実績を確認して選ぶ
それぞれ詳しく見ていきましょう。
症状の重症度に応じて選ぶ
叢生や出っ歯の治療は、症状の重症度に適した治療法を選ぶのが大切です。軽度の叢生や出っ歯であった場合、マウスピース矯正でも対応できます。
一方、歯を大きく動かす必要がある重度の叢生や骨格的な出っ歯には、ワイヤー矯正が向いています。治療法の選定は専門的な判断が必要なので、まずは歯科医院で精密検査と診断を受けるのが安心です。
費用や通院頻度で選ぶ
費用や通院頻度は、矯正治療を続けるうえで重要なポイントです。費用は表側矯正が比較的安く、裏側矯正は高くなる傾向があります。通院頻度も治療法によって異なり、ワイヤー矯正は月に1回程度、マウスピース矯正は数カ月に1回が一般的です。
自分の予算や生活リズムに合う方法を選び、継続的な治療をおこないましょう。
ライフスタイルに合わせて選ぶ
矯正方法は、ライフスタイルに合わせて選ぶのが満足のいく結果につながります。見た目を気にする方には、裏側矯正やマウスピース矯正が向いています。取り外し可能なマウスピースは、食事や歯磨きがしやすいのも魅力です。
装置の管理が負担に感じる場合、固定式のワイヤー矯正のほうが楽に続けられる場合もあります。
歯科医師の説明と実績を確認して選ぶ
歯科医師の説明のわかりやすさや治療実績を確認して選ぶのが、納得のいく治療につながります。治療には専門的な技術が必要なため、経験が豊富な医師を選ぶのが安心です。
カウンセリングでは、歯科医師がメリットだけでなくデメリットもしっかり伝えてくれるかを見極めましょう。過去の症例写真などを見せてもらい、信頼できる医院を選ぶのが大切です。
後悔しないための歯科医院の選び方

叢生や出っ歯を治療する歯科医院選びのポイントは、以下の3つです。
- 扱った症例・実績が豊富である
- 精密な診断ができる設備が整っている
- 丁寧なカウンセリングや説明をおこなっている
1つずつ解説します。
扱った症例・実績が豊富である
叢生と出っ歯の治療は、豊富な症例を扱ってきた実績のある歯科医院に任せるのが安心です。矯正治療は経験によって仕上がりが左右されます。実績がある医院である場合、予想外のトラブルにも柔軟に対応できる力を備えています。
医院のWebサイトで、似た症例のビフォーアフター写真が掲載されているかをチェックしましょう。
精密な診断ができる設備が整っている
叢生や出っ歯の診断には、専門的な検査設備が整っている医院を選ぶ必要があります。より安全で正確な治療計画が立てるためにも、歯や骨の状態を立体的に確認できる「歯科用CT」といった設備が整っているか確認しましょう。
当院では、手術用顕微鏡(マイクロスコープ)やCT機器(CTスキャン)デジタルレントゲンはもちろん、先進の滅菌機器を導入しております。安心してご来院ください。
丁寧なカウンセリングや説明をおこなっている
叢生や出っ歯の治療を任せる際は、丁寧なカウンセリングとわかりやすい説明をしてくれる歯科医師を選ぶのが安心です。治療のメリットだけでなく、リスクやほかの選択肢もきちんと伝えてくれるかを確認しましょう。
専門用語ばかり使わず、わかりやすい表現で説明してくれるかどうかも重要です。費用や通院期間について明確に話してくれる姿勢も信頼につながります。
まとめ
歯が重なっていたり前に出ていたりすると、虫歯や歯周病のリスクが高まるだけでなく、顎や筋肉へかかる負担も増えます。叢生と出っ歯は、見た目だけでなく健康面にも影響をおよぼすため、早めの対処が大切です。
治療法には、表側矯正、裏側矯正、ハーフリンガル矯正、マウスピース矯正などの選択肢がありますが、自分に合う方法は医師の診断なしでは判断できません。
当院では、1人ひとりに合わせて最適な治療をご提案いたします。治療法でお悩みの方はお気軽に歯科医師へご相談ください。
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コラム監修者
- はぴねす歯科・矯正歯科 南千里駅前クリニック 総院長 野澤 修一
- 福岡歯科大学を卒業後、福岡県・大阪府・兵庫県の歯科医院にて14年間勤務。その後、2014年9月に「はぴねす歯科石橋駅前クリニック(大阪府池田市)」、2018年6月に「緑地公園駅前クリニック(大阪府府中市)」、2020年7月に「川西能勢口駅前クリニック(兵庫県川西市)」、2022年11月に「尼崎駅前クリニック(兵庫県尼崎市)」を開院。現在は医療法人はぴねすの理事長として4医院を運営。
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